「ステラルーメン(XLM)は世界統一通貨になり得るのか?」という問いを最近クリプト界隈でよく耳にします。リップル元創設者のJed McCaleb氏によるプロジェクトという話題性はもちろん、仮想通貨のプレセールおすすめ銘柄としての可能性もあり、国際送金や金融包摂を目的とした技術背景も今後さらに注目されるでしょう。そこでこの記事では、ステラルーメンの開発背景や、今後の見通しについてわかりやすくご紹介しつつ、「ステラルーメンが世界の統一通貨になるか?」という視点も探ってみました。
ステラルーメン基本情報
ステラルーメンの発行上限枚数は1,050億XLMでしたが、2019年11月にステラ開発財団が1,050億XLMの内の550億XLMを、焼却(バーン)したため、現在の総枚数は500億XLMとなっています。また、そのうち300億XLMはステラ開発財団が保有しており、そのすべてが発行済みで今後の新規発行の予定はありません。以下の表で基本情報もまとめてみました。
仮想通貨名 | ステラルーメン |
ティッカーシンボル | XLM |
発行時期 | 2014年2月 |
コンセンサス方法 | SCP(ステラコンセンサス プロトコ) |
総発行枚数 | 500億 |
仮想通貨価格(※2025年7月2日現在) | 約34円 |
時価総額(※) | 約1兆635億8,949万7,059円 |
時価総額ランキング(※) | 17位 |
ステラルーメンの開発背景とは?
ステラルーメンの開発にはどのような背景があったのかご紹介していきましょう。
創設とビジョン
ステラルーメン(Stellar Lumens:XLM)は、2014年にJed McCaleb氏とJoyce Kim氏によって立ち上げられました。創設者、Jed McCaleb氏は、もともとリップル(XRP)の共同設立者であり、世界最大級の仮想通貨取引所「Mt.Gox」の創設者でもありました。
リップルとは異なる、よりオープンで公共性の高い金融ネットワークを目指すべく、2014年にステラを立ち上げ、非営利財団SDFを設立。スタート時には、オンライン決済大手「Stripe」から約300万ドルの支援を受けました。
トークンエコノミー
基本情報にもあるように、2019年に約半分が焼却(バーン)され、供給量は大幅に減少。これによりトークンの希少価値が向上し、価格上昇への期待感が高まりました。
世界的な連携
ステラはこれまでに、IBMを始めとする大手企業とのパートナーシップを築いてきました。特にIBMとは南太平洋地域での国際送金プロジェクトを進めており、すでに実用段階に入っています。こうした背景が、「ステラルーメン 世界統一通貨になり得るのでは?」という声を後押ししているのです。
ステラルーメン今後の見通し
「ステラルーメン 世界統一通貨」への道筋は、今後の見通しにもかかっています。
今後の展望を3つの視点で見ていきましょう。
技術の信頼性と実用化の進展
ステラルーメンの強みは、高速かつ安価な国際送金インフラ。これが実際に動いていることが最大の武器です。現時点で南太平洋、アフリカ、東南アジアなどで実用事例があり、グローバル企業とのプロジェクトがすでに稼働中です。
今後、企業とのさらなる連携が進めば、ステラのブロックチェーンがバックエンドとして「見えないインフラ」になっていく可能性もあります。そのとき、ステラルーメンが世界統一通貨という言葉が、裏方の基軸として現実味を帯びてくるかもしれません。
政府・大手金融機関との連携拡大
ステラはすでに複数の国で「政府プロジェクトの実験台」になっています。こうした「お墨付き」は、ブロックチェーン業界ではとても貴重。今後、中央銀行デジタル通貨(CBDC)や公的決済インフラとステラが連動する形で、「裏方通貨」としての地位が確立されるかもしれません。
「表には出ないけど、実は世界を支えている通貨」それが”ステラルーメンが世界統一通貨”としての現実的な姿となるのかもしれませんね。
市場の期待と価格の可能性
さて、気になる価格予想。各メディアや専門家の見立てはこうなっています。
- 2025年予想:43円~71円
- 2030年予想:143円~431円(楽観的には718円近く)
価格はボラティリティが高く、あくまで目安ですが、実需が高まれば43円以上も十分狙える範囲内。特にCBDCや国際送金市場に深く食い込めば、市場評価はガラッと変わるかもしれません。ただし忘れてはいけないのが、「SDF(ステラ開発財団)によるXLM保有率の高さ」。これが市場での警戒感につながっているのも事実です。今後、財団がどれだけ透明性を確保できるかが、投資家の信頼を左右するポイントになります。
まとめ
ステラルーメンが世界統一通貨というこのビジョンは、ロマンだけでなく、一定の現実味も備えています。技術的な基盤はすでに十分整っており、国際送金や金融包摂という社会的課題に取り組む姿勢も評価できます。ただし、規制環境やトークン管理の課題をクリアする必要があるため、すぐに「世界の基軸通貨」となるわけではありません。特にアメリカでは、トランプ氏の仮想通貨政策の変化にも注目が集まっており、将来、複数のCBDCを橋渡しするような「裏方の基盤通貨」として、XLMが機能する可能性は高いでしょう。夢を見るには十分なポテンシャルが、ステラルーメンには詰まっていますね。